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ARTの注意点

ARTリスクマネージメント

ARTリスクマネージメント

ARTの安全評価においては、患者夫婦の背景 (不妊原因、年齢、遺伝因子等) 、排卵誘発法、採卵、体外における卵子・精子取り扱い技術、受精法 (授精法) 、胚培養、胚移植等、多様な因子を考慮しなくてはなりません。

  これまで多くの不妊治療施設では、ARTは安全ですと説明してきましたが、個々の患者夫婦における背景因子、治療内容が多岐にわたり、一律に安全性を論じることは困難です。まだARTのリスクが確定したわけではないので積極的に治療してもかまわないと考えるか、逆に まだARTの安全性に関して不明な点か多いので慎重に治療を行うべきであると考えるか、どのように考えるかは難しい問題です。繰り返し申し上げておりますが、黒田メソッドは後者の考え方に基づいて開発された技術になります。

 私は、まだ因果関係が明確でない事項に関しては、リスクの回避と安全性の向上に努力を惜しまないことが、命を預かる、ましては 命を造り出す生殖医療を専門とする医師の原点であると考えております。当院ホームページで何度も申し上げていますが、ARTのリスクマネージメントとして、黒田メソッドは「できるだけ顕微授精を避ける、もしせざるを得ない時は穿刺注入する精子の品質管理を徹底する」ことを鉄則としています (➡詳細は黒田メソッド) 。

 2010年以降、私は 黒田メソッドを統合的に運用し、最終的に顕微授精回避法 (人工卵管法) による次世代ARTの臨床集積をして参りました。その経験から、顕微授精反復不成功例において 人工卵管による妊娠・出産例を多数得ることができ、新しい技術の有効性を確認することができました。今後はさらに、黒田メソッドが どのくらいARTの安全性向上に寄与できたかを検証して参ります。得られた新しい知見に関しましては、多くの方々に周知し、より安全な不妊治療に対する正しい知識と理解を深めていただく努力も継続して参る所存です。

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