ホーム>黒田メソッド>治療の全工程を一人で行う理由
黒田メソッド

治療の全工程を一人で行う理由

治療の全工程を一人で行う理由

治療の全工程を一人で行う理由

ご夫婦に最適な治療プランを作成する「真のオーダーメイド不妊治療」を目指す「黒田メソッド」を確立して、その技術の有効性を確認する過程で、私は治療の全工程を一人で行う必要性を強く感じました。

 長年不妊治療に携わってきて、年月が経つほどに臨床精子学を専門とする私が痛感させられたことが幾つかあります。その一つが、診療の効率化を図るために、医師と胚培養士 (精子・卵子・胚等の取り扱い、および顕微授精を行う職種) の分業化が進みましたが、双方で「精子に関する知識と技術が出遅れている」こと、「この出遅れが顕微授精を普及させ、さらには顕微授精のリスクを招いている可能性がある」ことでした。そこで、「出遅れた精子技術を高度化し、どのように治療に組み込んでいけば安全なARTを実現できるのか」について研究を重ね、開発した精子側の技術が黒田メソッドなのです。

 さらに私が痛感させられたもう一つは、あくまで「不妊」というのは結果であり、不妊原因が男性、女性、夫婦両方にあるのか、治療歴は長いのか、これまでどのような治療を受けてきたのか、奥様の年齢は高いのか、など夫婦が抱える問題点は多種多様であり、「不妊症は一括りにはできない、つまり不妊治療の方法もリスクも一律同じにはならない」ということでした。言い換えれば、不妊病態のみならず夫婦の背景をも含めて詳細に解析し、その夫婦に最適な治療プランを作成する「オーダーメイド医療」が不可欠であるということでした。

 そこで私は、最終的な臨床応用を見据えて開発してきた精子関連技術を どのように組み合わせたら夫婦の状況に最適なオーダーメイド治療を行えるか、またその有効性はあるのか等を検証するために、治療の全工程を一人で行い、全体像の把握とともに基礎的知見と臨床経験を集積することが必須であると考えました。

 全工程を一人で行うことは、診療効率の観点から極めて非効率であることを十分認識した上であえて、「真のオーダーメイド不妊治療」を実現させるために、さらには「開発した黒田メソッドの有効性」を検証するために、2010年以降、ARTの全行程 (初診、カウンセリング、検査、排卵誘発、採卵、卵子・精子取り扱い、受精、胚培養、胚移植、母胎管理まで) を主治医である私自らが実践してまいりました。

 その経験から、「出遅れた精子の知識と技術が顕微授精の普及を促した」、さらには「顕微授精は精子の量的不足 (精子数が少ない) を補う技術であり、精子の状態が悪い方、言い換えれば 精子の質的異常(精子機能異常) の方には不向きの治療である」という結論を得たのです。

 

臨床精子学の専門家が極めて少ない

精子の知識と技術が出遅れた

顕微授精を普及させた
 

 

顕微授精は

精子の量的不足を補う手技であり
精子の質的低下は補償できない

精子の状態が悪い方 (精子機能異常) には
不向きの治療である

 早急に胚培養士の精子関連知識の標準化、具体的には高度な精子取り扱いと品質管理技術を習得することが求められます。同時に、胚培養士の教育ならびに管理を徹底するためには、医師側も さらに高度な精子関連知識を習得することが急務です。

ページ上部へ